『ワンピース』のエルバフ編で明かされたハラルド王の存在は、多くの謎を残しています。
国民から名君として慕われる一方で、神の騎士団との関係や息子ロキによる殺害など、不可解な点が数多く存在するのです。
さらに、カイドウとの容姿の類似性やゴムゴムの実との関連性など、物語の核心に迫る重要な伏線が張られています。
彼の正体を知ることは、今後の展開を理解する上で欠かせません。
この記事では、『ワンピース』のハラルド王の正体や裏切り者説、息子との関係、悪魔の実との繋がりについて解説します。
- ハラルド王とは誰なのか
- 息子ロキとハイルディンの関係
- 殺害事件の真相とロキの濡れ衣
- 裏切り者としての疑惑
- ゴムゴムの実の前任者説
- カイドウとの血縁関係の可能性
- 神の騎士団がロキを勧誘した理由
- 古代巨人族としての正体
- まとめ
ハラルド王とは誰なのか
ハラルド王の基本的な情報と、彼がどのような人物だったのかを見ていきましょう。
エルバフという巨人の国で、どのような役割を果たしていたのでしょうか。
エルバフ国王の基本プロフィール
ウォーランド王国を統治していた巨人族の国王がハラルドです。
エルバフ島に存在するこの国で、彼は長きにわたり王として君臨していました。
彼の見た目は非常に威厳があり、スキンヘッドに黒々としたヒゲを蓄えています。
頭部には大きな傷跡が2つあり、これは後述する古代巨人族のツノを自ら引きちぎった痕です。
死亡時の年齢は140歳で、人間に換算すると46歳程度に相当します。
正妻エストリッダと側室イーダという2人の女性との間に、ハイルディンとロキという2人の息子をもうけました。
名君と呼ばれた理由
「戦いより他国との交易を」という方針を掲げ、ハラルドは国の改革を進めました。
戦士の文化が根強いエルバフにおいて、彼のこうした考え方は革新的だったといえます。
国民の多くは彼の政策を支持し、死後も「エルバフの歴史上最も偉大な王」として語り継がれています。
リプリーという女性の巨人も、ハラルドを名君として讃えていました。
ただし、年配の戦士たちとは頻繁に衝突していたようです。
伝統を重んじる世代からすれば、交易を優先する姿勢は受け入れがたいものだったのでしょう。
14年前の死亡事件
現在から14年前、ハラルドは命を落としています。
当初の情報では、息子のロキが父を殺害したとされていました。
ロードという人物の証言によれば、この事件以降、城には誰も近づかなくなったといいます。
王の死は国全体に大きな衝撃を与え、ロキは「呪いの王子」として忌み嫌われる存在となりました。
しかし物語が進むにつれ、この事件には別の真相が隠されていることが明らかになります。
表向きの情報と実際の出来事には、大きな隔たりがあったのです。
息子ロキとハイルディンの関係
ハラルドには2人の息子がおり、それぞれ異なる母親から生まれています。
2人の運命は対照的で、家族の複雑な事情が浮き彫りになるでしょう。
長男ハイルディンの母イーダ
南の海出身の巨人族女性イーダは、ハラルドの人生を変えた存在です。
かつて傲慢で身勝手だったハラルドは、とある島でイーダと出会い、彼女の言葉によって心を入れ替えました。
イーダとの間に生まれたのが長男ハイルディンです。
しかし、イーダがエルバフ出身ではなかったため、長老たちは2人の結婚に猛反対しました。
結局、イーダは正式な妻とはならず、ハイルディンと共に漁師村で暮らすことになります。
周囲からは「よそもの」として扱われ、親子は肩身の狭い思いをしていました。
次男ロキの母エストリッダ
長老たちの勧めにより、ハラルドは権力者の娘エストリッダと結婚します。
そして2人の間に次男ロキが誕生しました。
ところが、生まれたばかりのロキの姿を見て、エストリッダは衝撃を受けます。
ロキの頭には黒いツノが生えており、さらに白目が真っ黒に染まっていたのです。
エストリッダはロキを「怪物」「呪われている」と罵り、なんと我が子を冥界に突き落としてしまいます。
しかしロキは生まれながらの強さを持っており、自力で這い上がってきました。
2人の息子が辿った対照的な運命
ハイルディンはドレスローザ編で初登場し、新巨兵海賊団を結成しています。
麦わら大船団の傘下となり、「全巨人の王になる」という夢を追いかけているのです。
一方、ロキは父を殺した罪で、エルバフの冥界に鎖で繋がれています。
シャンクスによって捕えられ、国民からは激しい憎悪を向けられる存在となりました。
ハイルディンにはツノがなく、ロキには古代巨人族の特徴であるツノがあります。
この身体的な違いも、2人の運命を分ける要因となっていくでしょう。
殺害事件の真相とロキの濡れ衣
ハラルド殺害事件には、表向きの情報とは全く異なる真実が隠されていました。
1152話で明かされた衝撃の事実を見ていきます。
イムの黒転支配による操作
1152話「ヒドい一日」にて、事件の真相が遂に判明しました。
ハラルドを殺害したのはロキではなく、エルバフの戦士たちだったのです。
戦士たちはイムによる黒転支配(ドミ・リバーシ)で操られ、悪魔化していました。
この能力によって意思を奪われた彼らが、王の間でハラルドをめった刺しにしたのです。
部屋の前で待機していた者たちですら、異変に気付くことができませんでした。
それほどまでに、イムの転移能力とマーキングは完璧だったといえます。
エルバフの戦士達が実行犯だった証拠
ロキとヤルルが王の間に駆けつけた時、すでにハラルドは戦士たちに襲われていました。
突然の物音を聞きつけて中を確認すると、信じられない光景が広がっていたのです。
戦士たちには黒転支配の特徴が現れており、明らかに通常の状態ではありませんでした。
また、部屋にはアビスのマーキングが残されており、イムが転移で侵入した証拠となっています。
この事件の始終を目撃していたのは、ロキとヤルルの2人だけです。
真実を知る数少ない人物として、彼らは重要な役割を担うことになります。
戦争回避のため罪を被った理由
ロキが濡れ衣を被った理由は、エルバフの戦士たちによる復讐を防ぐためでした。
もし真相が明るみに出れば、政府との全面戦争は避けられません。
現在のエルバフには平和的な思想が根付いており、戦士たちもその状況を受け入れています。
ハラルドの政策が浸透した結果、国全体が穏やかな方向へ進んでいたのです。
ここで政府による殺害という事実が広まれば、戦争の時代へ逆戻りしてしまいます。
多大な被害を予測したロキとヤルルは協議の末、ロキが敢えて罪を被る決断をしたのでしょう。
現場に居合わせたシャンクスとギャバン
事件当時、シャンクスとスコッパー・ギャバンも王の間に居合わせていました。
つまり、彼らもロキが真犯人ではないという事実を知っています。
6年前にロキを捕えたのはシャンクスだと語られていますが、事件発生は14年前です。
この時系列のズレには、何か重要な意味が隠されているのかもしれません。
ロキがシャンクスを敵視している理由も、この事件と無関係ではないはずです。
真相を知りながらロキを捕えたシャンクスの行動には、別の目的があったと考えられます。
裏切り者としての疑惑
名君として讃えられるハラルドですが、実は国を裏切っていた可能性が浮上しています。
複数の証拠が、彼の二面性を示唆しているのです。
神の騎士団との繋がりを示す証拠
神の騎士団の一員であるソマーズ聖は、エルバフに到着した際に意味深な発言をしています。
「ハラルドの墓参りでも?」という言葉から、2人の間に何らかの繋がりがあったことは明白です。
さらにソマーズ聖は「ハラルドの野郎……しくじりやがって……‼」とも発言しました。
これは、ハラルドが神の騎士団側の人間だったことを強く示唆しています。
イムからも「あの時ハラルドがしくじらなければ」という言葉が出ており、政府との協力関係は確定的といえるでしょう。
彼は何らかの任務を与えられていたのです。
マザー・カルメルと同じ思想の真意
ハラルドの掲げた「戦いより他国との交易を」という方針は、マザー・カルメルの「略奪より交易」という主張と酷似しています。
カルメルはエルバフの外れで「羊の家」という孤児院を運営していましたが、実は海軍へ孤児を人身売買していた極悪人です。
表向きは慈善活動を装いながら、裏で金儲けをしていました。
ハラルドの思想がカルメルと一致しているのは、決して偶然ではないでしょう。
2人は繋がっており、ハラルドもカルメルの人身売買に加担していた可能性があります。
ソマーズ聖の発言が暴露した協力関係
ソマーズ聖の「墓参り」という表現は、ハラルドが少なくとも神の騎士団の味方だったことを物語っています。
政府非加盟国であるエルバフの国王が、なぜ騎士団と協力していたのでしょうか。
考えられる理由は、騎士団からの脅迫です。
ロキが軍子やシャムロックに痛めつけられ、ほぼ強制的に勧誘されていた描写がありました。
ハラルドも同様に、命の危険を理由に騎士団への入隊を余儀なくされたのかもしれません。
自身と国を守るため、やむを得ず協力する道を選んだ可能性があります。
エルバフを売った可能性
神の騎士団に協力していたとすれば、ハラルドの目的は明確です。
カルメルの人身売買で巨人を海軍の戦力として送り込むこと、そして戦争文化をエルバフから根絶することでした。
交易を推進し戦いを避ける方針は、一見すると平和的に見えます。
しかし実際には、巨人たちの戦力を低下させるための策略だったのです。
オハラの本を保管したり、サウロを匿ったりと、政府に反する行動も取っていました。
これらは自身の裏切りを隠すためのカモフラージュだった可能性が高いでしょう。
ゴムゴムの実の前任者説
ハラルドがヒトヒトの実モデル"ニカ"の能力者だったという説があります。
複数の状況証拠が、この仮説を裏付けているのです。
ニカの能力を持っていた根拠
エルバフには神典(ハーレイ)というニカに関する文献が存在します。
国の神話は神典を元にしており、ニカの悪魔の実があれば伝説扱いされても不思議ではありません。
五老星は「過去何百年も覚醒する事が無かった」と語っています。
これは、ジョイボーイとルフィ以外にもゴムゴムの実を食べた人物が存在したという意味です。
エルバフとニカの密接な繋がりを考えると、その前任者がハラルドである可能性は十分にあります。
ニカの伝承が看守の口から漏れただけで抹消されるほどのタブーなのに、エルバフには明確に残っているのです。
死亡とシャンクスの強奪時期の一致
ハラルドが死亡したのは14年前で、ロードの証言によって明らかになりました。
一方、シャンクスが政府の船からゴムゴムの実を奪ったのは13年前です。
フーズ・フーは「13年前…政府の船で護送中の悪魔の実が奪われた」と語っています。
そして2年前に麦わらのルフィが頭角を現した時、彼はあの実をルフィが食べていたことに驚いたのです。
悪魔の実は同時に2つ存在しないため、ハラルドの死後に実が復活し、それを政府が回収したと考えられます。
時期の一致は、単なる偶然ではないでしょう。
神の騎士団が実を奪った経緯
ロキは伝説の悪魔の実を狙ってハラルドを襲撃したとされています。
しかし、その実はロキの手に渡らず、なぜか国外の政府護送船にありました。
この矛盾を説明できるのが、神の騎士団による強奪です。
ハラルドが元騎士団のメンバーだった場合、他のメンバーが彼の能力を知っていても不思議ではありません。
政府にとって重要なニカの能力が誰かに奪われる状況で、神の騎士団が阻止しに動くのは当然です。
彼らがハラルドの死後、実を素早く回収したと考えられます。
ブルートゥースが示す伏線
ハラルドのモデルは、北欧史の「ハーラル1世ゴームソン」だと推測されます。
彼は「青歯王」という異名を持ち、英語では「ブルートゥース」と呼ばれていました。
103巻の袖コメントで、尾田先生は「ブルートゥース‼ 103巻はじまるよー‼‼」と記しています。
このコメントの上には、青い歯の男性が満面の笑みを浮かべているイラストがありました。
103巻の表紙は、カイドウ戦で月をバックにルフィがニカのポーズを取っている場面です。
ハラルドの青歯要素とニカの能力には、何らかの関連性があるのかもしれません。
カイドウとの血縁関係の可能性
ハラルドとカイドウの容姿には、無視できない類似点が存在します。
2人の間に血の繋がりがあるのではないかという説を検証しましょう。
容姿の驚くべき類似点
ハラルドとカイドウを並べて見ると、顔立ちが非常に似ています。
つり上がった鋭い目、鼻の下から伸びる2本のヒゲ、あごの周りに生えたギザギザのヒゲなど、共通点が多数あるのです。
スキンヘッドという点も一致しており、威厳のある風貌も似通っています。
ハラルドの傷跡を除けば、2人は親子といわれても不思議ではない容姿です。
カイドウの年齢は59歳で、ハラルドは死亡時に140歳(人間換算で46歳相当)でした。
年齢差を考えると、親子関係は成立する範囲内です。
古代巨人族のツノという共通点
カイドウの頭にはツノが生えており、これはハラルドの種族である古代巨人族の特徴と完全に一致します。
ハラルドも元々はツノを持っていましたが、自ら引きちぎっていました。
オーズやオーズJrといった古代巨人族の登場人物も、大きなツノを持っています。
カイドウのツノは、彼が古代巨人族の血を引いている証拠なのです。
魚人島編でカイドウの影が初めて描かれた時から、そのツノは印象的でした。
この身体的特徴が、ハラルドとの血縁関係を示す重要な手がかりとなっています。
年齢から見る親子説の検証
ハラルドが140歳で死亡し、カイドウが現在59歳という事実を踏まえると、時系列的に親子関係は成立します。
ハラルドが81歳の時にカイドウが生まれた計算です。
巨人族は人間の3倍の寿命を持つとされているため、81歳は人間でいう27歳程度に相当します。
子供を持つには十分な年齢といえるでしょう。
カイドウがハラルドの息子だとすれば、なぜエルバフにいないのかという疑問が残ります。
何らかの事情で引き離され、別の場所で育てられた可能性が考えられます。
神の騎士団がロキを勧誘した理由
ロキは神の騎士団から執拗な勧誘を受けていました。
なぜ彼がそこまで求められたのか、その理由を探っていきます。
父の穴埋めとしての価値
ハラルドが神の騎士団のメンバーだったとすれば、彼の死は騎士団にとって大きな損失です。
古代巨人族の末裔という強力な戦力を失ったのですから。
その穴を埋めるため、騎士団はハラルドの息子であるロキに目をつけました。
同じ血を引く者であれば、父と同等かそれ以上の戦力になる可能性があります。
軍子がロキにかなりのダメージを与え、命か入隊かを選ばせるような窮地に追い込んでいました。
これは、どうしてもロキを仲間にしたいという騎士団の強い意志の表れです。
古代巨人族の戦力を求める政府
世界政府にとって、古代巨人族の持つ戦力は計り知れないものがあります。
オーズやオーズJrが示した圧倒的な力は、まさに戦争の切り札となるレベルです。
エルバフを政府の指揮下に置くという目的もありますが、それ以上にロキ個人の戦闘能力を欲していたのでしょう。
彼を味方につければ、政府の軍事力は飛躍的に向上します。
ロキ自身、冥界の猛獣たちを倒して這い上がってきた実績があります。
生まれながらの戦闘センスと古代巨人族の血が、騎士団を惹きつけたのです。
ハイルディンではなくロキを選んだ根拠
同じハラルドの息子でありながら、ハイルディンではなくロキが勧誘された理由は明確です。
ハイルディンには古代巨人族のツノがありません。
ロキの頭には黒いツノが生えており、より濃く古代巨人族の血を受け継いでいることがわかります。
戦闘力の高さを求める騎士団にとって、この違いは決定的でした。
さらにロキは白目が黒く染まるという特異な身体的特徴も持っています。
この異質さが、特別な力を秘めている証拠だと騎士団は判断したのかもしれません。
古代巨人族としての正体
ハラルドは古代巨人族の血を引く、非常に貴重な存在でした。
この種族がどのような特徴を持ち、物語にどう関わるのかを見ていきます。
引きちぎられたツノの傷跡
1139話でハラルドの姿が明かされた際、頭部に大きな傷跡が2つあることが判明しました。
これは古代巨人族の象徴であるツノを、自ら引きちぎった痕です。
ハラルドは「古代巨人族は戦争時代を想起させる」という理由で、そのツノを根元から取り除きました。
平和を目指す自身の方針と、戦士の象徴であるツノが相容れなかったのでしょう。
ゾロはこの話を聞いて「なんて覚悟だ」とハラルドを称えています。
自らの身体を傷つけてまで信念を貫く姿勢は、確かに並大抵のものではありません。
戦争時代を象徴する血統
古代巨人族は、かつての戦争の時代を生きた強大な種族です。
その巨体と戦闘能力は、あらゆる戦場で恐れられていました。
ツノはその力の象徴であり、同時に好戦的な性質の表れでもあります。
ハラルドがツノを除去したのは、そうした過去との決別を意味していたのです。
しかし血統そのものは消せず、息子のロキには色濃く受け継がれました。
ロキのツノと黒い白目は、古代巨人族の特性が色濃く現れた証拠といえます。
オーズとの種族的繋がり
古代巨人族の代表的な存在として、オーズとオーズJrが作中に登場しています。
スリラーバーク編で登場したゾンビのオーズは、その巨体で麦わらの一味を圧倒しました。
オーズJrは頂上戦争でエースを救おうとし、海軍と激しい戦闘を繰り広げます。
親子2代にわたって描かれた彼らの強さは、古代巨人族の恐ろしさを如実に物語っています。
ハラルドもこの血統に連なる人物であり、その戦闘能力は計り知れません。
彼が神の騎士団に求められた理由も、この圧倒的な力にあったのでしょう。
まとめ
ハラルド王はエルバフの国王として国民から慕われながらも、神の騎士団との繋がりや裏切り者としての疑惑を持つ複雑な人物です。
息子ロキとハイルディンという対照的な2人を持ち、カイドウとの血縁関係も示唆されています。
14年前の殺害事件では、ロキが濡れ衣を被って真相を隠しました。
イムの黒転支配によって操られたエルバフの戦士たちが実行犯であり、ロキは戦争を回避するために罪を被ったのです。
ゴムゴムの実の前任者である可能性や、古代巨人族としての血統など、ハラルド王には今後の物語に関わる重要な要素が数多く存在します。
彼の正体が完全に明かされる日が待ち遠しいです。