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ワンピース/クロッカスの正体と強さ・覇気を解説!ラブーンとブルックを繋ぐ絆も

双子岬で巨大なクジラの世話をする老人クロッカスには、海賊王ゴール・D・ロジャーの船医として世界を一周した過去があります。

『ワンピース』のグランドライン入り口で灯台守を務める人物の背景には、仔クジラとの約束を守り続ける長い歴史が刻まれているのです。

ロジャー海賊団での航海経験、ラブーンとの深い絆、そしてブルックへと続く物語の糸が絡み合い、クロッカスという人物を形作っています。

世界の真実を知る数少ない生き証人でありながら、今も静かに双子岬で時を過ごす老船医の姿には、多くの謎と魅力が詰まっているといえるでしょう。

この記事では、『ワンピース』のクロッカスの正体と強さ・覇気、そしてラブーンやブルックとの深い絆について解説します。

 

 

ラブーンを守り続けるクロッカスの献身

ルンバー海賊団から託された約束を、クロッカスは何十年も守り続けてきました。

仔クジラを預かってから現在に至るまで、その献身的な姿勢は一貫しています。

 

仔クジラを預かった約束

双子岬の灯台守として働いていたクロッカスの前に、ある日ルンバー海賊団が現れました。

ヨーキ船長が率いるこの海賊団は、グランドラインを一周する冒険に挑もうとしていたのです。

船の後ろからついてきていたのは、群れとはぐれてしまった仔クジラのラブーンでした。

危険な航海に小さなクジラを連れていくわけにはいかないと判断した彼らは、親交を深めたクロッカスにラブーンを預ける決断をします。

2年から3年で戻ってくると約束を交わし、ルンバー海賊団は双子岬を後にしました。

クロッカスとラブーンの長い待ちの日々が、このときから始まったのです。

約束の期間が過ぎてからも、ルンバー海賊団の船は戻ってきませんでした。

それでもクロッカスとラブーンは、仲間たちが帰ってくることを信じて待ち続けることになります。

 

体内改造による共同生活

戻らない仲間を待ち続けるうち、ラブーンの行動は次第に激しさを増していきました。

レッドライン(赤い土の大陸)を壊そうとして頭を打ち付ける自傷行為を繰り返すようになったのです。

約束の期間を過ぎてもルンバー海賊団が戻ってこないことを、ラブーンなりに理解していたのかもしれません。

暴れるラブーンを守るため、クロッカスは驚くべき決断を下します。

巨大なクジラの胃の内部に手を加え、そこへ一軒家を建てて住み始めたのでした。

遊び心も忘れず、胃の内壁全体に青空模様を描き、ヤシの木が生えた小島まで浮かべています。

まるでワンマンリゾートのような空間を、クロッカスはラブーンの体内に作り上げました。

この特殊な住居には明確な目的がありました。

ラブーンが自傷行為を始めたとき、すぐに体内から対応できる環境を整えるためです。

長年にわたり、クロッカスは体内からラブーンを鎮める日々を送ることになりました。

 

ルンバー海賊団の全滅と決断

待てど暮らせど岬に戻ってこないルンバー海賊団を、クロッカスは心配するようになります。

彼らの身に何かあったのではないかと案じ、消息を辿る決意を固めたのです。

数年が経過した頃でした。

そこへ通りかかったのが、後に海賊王と呼ばれることになるゴール・D・ロジャー率いる海賊団です。

不治の病を抱えていたロジャーは、最後の航海を支える船医を求めていました。

ルンバー海賊団の情報を集めたいクロッカスと、優秀な船医を必要とするロジャー。

双方の思惑が一致し、クロッカスは船医として乗船を決めます。

3年間という長い航海を経て、クロッカスはロジャーとともに最終地点ラフテルまで到達しました。

しかしその航海の途中で、ルンバー海賊団が襲撃を受けて全滅したという悲しい事実が判明したのです。

双子岬へ帰還したクロッカスは、ラブーンに真実を告げようとします。

「ルンバー海賊団は偉大なる航路から逃げ出した」という情報を伝えようとしましたが、ラブーンはこれを受け入れませんでした。

それどころか、ますます激しく頭を打ち付けるようになったのです。

以来、クロッカスはラブーンの自傷行為を止めるために、さらに苦心する日々を送ることになりました。

 

クロッカスの登場は何話か

『ワンピース』本編でクロッカスが登場するシーンを、時系列に沿って紹介していきます。

初登場から再登場、そして扉絵での姿まで確認しましょう。

 

麦わらの一味との初遭遇

単行本12巻の第102話「さて、偉大なる航路」で、クロッカスは初めて物語に登場しました。

グランドラインに入って間もなく、麦わらの一味は巨大なクジラ・ラブーンに遭遇します。

船ごと飲み込まれてしまった一味は、ラブーンの胃の中で何者かに襲われていました。

このとき一味を助けたのが、胃の中に住んでいたクロッカスだったのです。

一味はクロッカスの異様な風貌や、ラブーンの異常な様子から「クジラを内部から苦しめて殺そうとしている捕鯨者ではないか」と疑います。

しかしその疑念は、すぐに解けることになりました。

ウイスキーピークの食糧問題を解決するため、Mr.9とミス・ウェンズデーがラブーンを狩猟しようと襲撃してきたのです。

このときクロッカスは、自分の体を盾にして砲弾を受け止め、ラブーンを守りました。

この献身的な行動により誤解が解け、クロッカスは一味にラブーンの境遇を語ります。

また、偉大なる航路の危険性についても説明しました。

その後、ルフィがラブーンと喧嘩を始めて引き分けを宣言し、「一周したら今度こそ決着をつける」という新たな約束を交わします。

この約束が、ラブーンの辛い過去を上塗りすることになったのです。

食事に招かれたクロッカスは、一味に記録指針(ログポース)の使い方を教え、自分の私物をナミに譲りました。

このとき、かつてロジャーとともにラフテルへ到達し、世界の真実を知る数少ない人物であることが明かされます。

船を見送りながら、クロッカスはルフィの持つ不思議な雰囲気を感じ取っていました。

遠ざかる麦わらの一味を見つめ、ロジャーの名を呟きながら「我々の待ち望んだ海賊」という意味深な言葉を呟いていたのです。

 

再登場シーンと扉絵での活躍

スリラーバーク編の終盤で、クロッカスは再び姿を見せました。

ルンバー海賊団の音楽家だったブルックの気配を感じ取ったラブーンが、機嫌良く振る舞う様子を見せたのです。

その姿を見たクロッカスも、ラブーンが機嫌良いと感じて共に笑顔を浮かべていました。

長年世話をしてきたクロッカスには、ラブーンの心の変化が分かったのでしょう。

631話の扉絵では、謎の人物と酒を酌み交わすクロッカスの姿が描かれています。

この人物が誰なのかは明かされていません。

さらに0話では、若き日のクロッカスが登場します。

エッド・ウォーの海戦で、ロジャー海賊団の一員として参加していた場面です。

ロジャーの容態を心配するバギーに対し、クロッカスは「残念ながら絶好調だ」とノリノリで答えていました。

このやり取りからも、クロッカスのユニークな性格が伝わってきます。

 

クロッカスとブルックを繋ぐ運命

直接顔を合わせたことはない二人ですが、ルンバー海賊団を通じて深く結びついています。

ラブーンという存在が、クロッカスとブルックの間に見えない絆を作っているのです。

 

音楽家との間接的な繋がり

クロッカスとブルックが直接会ったという記録はありません。

それでも、両者はルンバー海賊団という共通点で繋がっています。

ルンバー海賊団の音楽家として、ブルックはラブーンと共に過ごした時期がありました。

その頃のブルックは、仲間たちとともに陽気に音楽を奏でる日々を送っていたのです。

一方のクロッカスは、双子岬でルンバー海賊団からラブーンを預かり、彼らの帰還を待ち続けていました。

襲撃を受けてルンバー海賊団が全滅したとき、ブルックだけがヨミヨミの実の能力によって復活しました。

しかし魂が肉体に戻るまでに長い時間がかかり、その間に仲間たちは全員息絶えてしまったのです。

クロッカスがロジャー海賊団とともに航海していた時期、ブルックは魔の三角地帯で孤独に漂っていました。

シャボンディ諸島で暮らすコーティング職人のシルバーズ・レイリーは、クロッカスの名前を懐かしんでいます。

かつてロジャー海賊団で共に航海した仲間として、レイリーもクロッカスのことをよく覚えているのです。

 

ラブーンが感じ取った気配

スリラーバーク編で麦わらの一味に加わったブルックですが、まだ双子岬に近づいた様子は描かれていません。

それでもスリラーバーク編の終盤、遠く離れた双子岬でラブーンが機嫌良く振る舞う姿が描かれました。

ブルックの気配を感じ取ったラブーンが、反応を示したのです。

クロッカスはラブーンが機嫌良いと感じ、共に笑顔を浮かべていました。

いつの日か、ブルックとラブーンの再会が果たされるときが来るでしょう。

そのとき、クロッカスも長年の努力が報われる瞬間を迎えるはずです。

 

クロッカスの強さと医療能力

船医として卓越した技術を持ち、戦闘能力でも一定の実力を示すクロッカス。

元ロジャー海賊団のメンバーとして、その能力は多岐にわたります。

 

ロジャーの命を延ばした船医技術

船医としての能力こそが、クロッカスの最大の武器といえるでしょう。

航海中に不治の病を発症したロジャーは、おでんが船に乗ったときには「命はあと一年しかない」と宣告されるほどの重症でした。

ラフテル近郊では病状がさらに悪化し、頻繁に咳き込む姿が見られるようになります。

それでもロジャーがグランドラインを制覇し、ラフテルまで辿り着けたのは、クロッカスの優れた医療技術があったからです。

ロジャー海賊団の解散後、クロッカスは船を降りるロジャーに大量の薬を渡しました。

この薬により、ロジャーは後にエースの母となるルージュと出会い、子を成すまでの時間を生きることができたのです。

海賊王の命を可能な限り延ばし続けた医療技術は、まさに超一流といえます。

 

覇気と身体能力の高さ

公式に発表された設定として、クロッカスは見聞色の覇気を会得していることが明らかになっています。

本編やアニメでは覇気を使う場面は描かれていませんが、確かにこの能力を持っているのです。

身長203cmという大柄な体格を持つクロッカスは、身体能力も非常に優れています。

若い頃には見事な逆三角形の筋骨隆々とした体つきをしていました。

高齢になった現在でも基礎体力は衰えておらず、胃液の海を泳いでラブーンの自傷行為を止めに行っても平然としています。

ルンバー海賊団を探すため、長期間の航海に耐えられる体力も持ち合わせていたのです。

 

砲弾を受けても平然としていた耐久力

戦闘能力の高さを示すエピソードとして、Mr.9とミス・ウェンズデーによる襲撃時の対応が挙げられます。

二人はウイスキーピークの食糧問題を解決するため、ラブーンを狩猟しようとバズーカ砲を発射しました。

クロッカスは2発の砲弾を同時に全身で受け止めたのです。

砲弾を受けた後も軽傷で済んでおり、見事にラブーンを守り切りました。

この献身的な行動により、麦わらの一味からの誤解も完全に解けたのです。

若い頃のクロッカスは、金獅子のシキとの海戦で銛を手に持っていた場面が描かれています。

また、投擲によって大王イカを一撃で倒すなど、戦闘の心得も持っていました。

酒に酔った勢いとはいえ、ロジャーと殴り合いを繰り広げたというエピソードもあります。

病で体が弱っていたとはいえ、大海賊相手に殴り合いができる時点で、相当な実力者であることは間違いありません。

現在は年齢を重ねたこともあり、ルフィから船医として勧誘されても断っています。

麦わらの一味に大砲で威嚇されたときには「やめておけ、死人が出るぞ」と自分を指して返していました。

しかし基礎的な身体能力は、常人を大きく上回る水準を今も保っているのです。

 

元ロジャー海賊団船医という正体

灯台守として静かに暮らす老人の正体は、世界の秘密を知る数少ない人物でした。

なぜクロッカスはロジャーの船に乗ることになったのでしょうか。

 

ルンバー海賊団を探すための乗船

元々クロッカスはロジャーの仲間ではなく、期間限定で船に乗っただけの関係でした。

双子岬でラブーンの世話をしながら、ルンバー海賊団の帰りを待ち続けていたクロッカス。

約束の期間を過ぎても彼らが戻らないため、安否を心配するようになったのです。

そこへ現れたのが、後に海賊王となるゴール・D・ロジャー率いるロジャー海賊団でした。

ロジャーは不治の病を抱えており、最後の航海を支える船医を必要としていました。

一方のクロッカスは、ルンバー海賊団の情報を集めたいという目的がありました。

ロジャーの治療という役割を果たしながら、同時にルンバー海賊団の消息を辿る。

双方の利害が一致する形で、クロッカスは船医として乗船を決めたのです。

 

ラフテル到達後の帰還

ロジャー海賊団での航海期間は、3年間に及びました。

ロジャーの治療を続けながら、クロッカスは各地でルンバー海賊団の情報収集を行います。

そしてついに、ロジャー海賊団はグランドラインの最終地点・ラフテルへと到達しました。

しかしその航海の途中で、ルンバー海賊団が襲撃を受けて全滅したという事実が判明したのです。

ロジャー海賊団が解散した後、クロッカスは双子岬へと戻ります。

ラブーンに「ルンバー海賊団は偉大なる航路から逃げ出した」という情報を伝えようとしましたが、ラブーンは受け入れることができませんでした。

以来、クロッカスはラブーンの自傷行為を止めるため、体内に住んで世話を続ける日々が始まったのです。

 

世界の真実を知る数少ない人物

ラフテルへ到達したクロッカスは、シルバーズ・レイリーと並んで「世界の真実」や「ひとつなぎの大秘宝」の正体を知る生き証人となっています。

世界の真実を知った上で、ロジャー海賊団は「世界をひっくり返すのは次の世代だ」と考えて解散しました。

クロッカスもその意思を尊重し、今に至るまで一切の情報を漏らしていません。

麦わらの一味を見送る際、クロッカスはルフィの持つ不思議な空気を感じ取り、ロジャーの名を呟いていました。

「我々の待ち望んだ海賊」という意味深な言葉を呟いていたのです。

 

クロッカスの人物像とプロフィール

最後に、クロッカスの基本的なプロフィールと人物像についてまとめて紹介します。

 

基本情報と特徴的な外見

クロッカスの基本プロフィールは以下の通りとなっています。

  • 本名:クロッカス
  • 年齢:初登場時71歳(現在は73歳)
  • 身長:203cm
  • 誕生日:6月4日(関連本『BLUE DEEP』では1月4日)
  • 星座:ふたご座
  • 血液型:XF型(作中ではAB型と言っているが、故郷ではそう呼ぶらしい)
  • 出身地:偉大なる航路
  • 所属:双子岬の灯台守、元ロジャー海賊団船医
  • 所属船:オーロ・ジャクソン号
  • 覇気:見聞色
  • 好物:大王イカ焼き
  • 初登場:単行本12巻 第102話
  • 声優:納谷悟朗→天田益男

外見上の大きな特徴は、額から頭頂部にかけて禿げ上がった白い長髪と、顎に蓄えた髭です。

頭の周りには花弁のようなものが生えており、遠くから見ると「花がいる」と間違えられるほど特徴的な姿をしています。

若い頃は黒髪でバンダナを巻いており、同じように花弁状の飾りをつけていました。

体格は筋骨隆々とした逆三角形で、現在も屈強な体つきを維持しているのです。

 

マイペースで掴みどころのない性格

クロッカスの性格を一言で表すなら、非常にマイペースで掴みどころがないといえるでしょう。

麦わらの一味と初めて会ったとき、サンジに対して無言で睨みを効かせて威圧したかと思えば、何も言わずに新聞を読み始めました。

ゾロから声をかけられると「人に物を尋ねる前に自分から名乗るのが礼儀ではないか」と無礼を指摘しておきながら、二言目には名前・職業・年齢・星座・血液型までをつらつらと答えたのです。

この予測不可能な言動により、一味からは不審がられていました。

しかし本質的には真面目で責任感の強い人物です。

ラブーンを守るために砲弾を体で受け止めたり、体内に住んで長年世話を続けたりと、献身的な行動を取り続けています。

ロジャー海賊団時代には、病が進行するロジャーに対して「飲みすぎだ」と諫めるなど、医者としての責任感も示していました。

この後、二人は殴り合いの喧嘩に発展しているのですが、それもクロッカスらしいエピソードといえるでしょう。

 

双子岬での灯台守生活

現在のクロッカスは、双子岬で灯台守として日々を過ごしています。

麦わらの一味との一件でルフィが「一周したら決着をつける」という新しい約束を交わしたことにより、ラブーンは元来の大人しさを取り戻しました。

以来、クロッカスは本来の灯台守の仕事に従事しながら、ラブーンと仲良く暮らすようになっています。

ラブーンの体内には今も一軒家が残っており、胃の内壁に描いた青空模様やヤシの木の生えた小島も健在です。

これらは遊び心から作ったワンマンリゾートでもあります。

扉絵では、新聞で麦わらの一味の活躍を読んでいる姿が描かれました。

クロッカスは彼らを見守り続けていることが分かります。

631話の扉絵で謎の人物と酒を酌み交わしていた場面も、双子岬での生活の一コマでした。

ラブーンとブルックの再会という大きな目標に向けて、クロッカスは静かに時を待ち続けているのです。

 

まとめ

双子岬の灯台守として暮らすクロッカスの正体は、元ロジャー海賊団の船医という経歴を持つ人物です。

ルンバー海賊団から託された仔クジラ・ラブーンを守るため、ロジャーの船に乗って情報を集め、現在も献身的な世話を続けています。

見聞色の覇気を会得し、砲弾を受けても平然としている身体能力の高さは、その強さを物語っています。

不治の病を抱えるロジャーの命を延ばし続けた医療技術も、超一流の腕前といえるでしょう。

ラブーンとブルックを間接的に繋ぐ存在として、クロッカスはいつか二人の再会を見届ける日が来るはずです。